WindowsのDISMスキャン方法と高速化・イメージ修復のコツ

WindowsでDISMスキャンを実行する方法(実際に効果あり)

突然、Windowsの動作がおかしくなることがありますよね。例えば、動作が重くなる、アップデートでエラーが出る、やたらとシステムファイルが出現するなど。そのときは、DISM(デプロイメントイメージサービスと管理)ツールを使ってシステムの修復を試みると良いでしょう。最初は「そんなに便利なの?」とあまり気にせずにいたのですが、何度かトラブルシューティングを重ねるうちに、このツールが意外と頼りになることに気づきました。Windowsに隠されたお助けツールの一つで、完全再インストールしなくてもシステムイメージの修復ができる優れものです。慣れるまで少し戸惑うこともありますが、操作のコツを掴めば手放せなくなる便利な機能です。

DISMとは何で、なぜ気にする必要があるのか?

DISMは、「Deployment Image Servicing and Management」の略。ざっくり言うと、Windowsのシステムイメージの診断と修復を行うお医者さんのようなものです。システム内の問題を見つけたり、破損したファイルを修復したり、ひどく壊れた部分を交換したりできます。例えば、Windowsアップデート時にエラーが出る場合や、PCの動きが不安定なときは、システムファイルの破損が原因かもしれません。そんな状況なら、OSの再インストールよりも、DISMで問題を素早く安全に解決できる可能性があります。ただし注意点も。システムイメージを書き換える作業はリスクを伴い、設定を誤るとデータの損失やBitLockerの無効化といったトラブルもあります。コマンド入力は慎重に行い、指示通りに進めることが大切です。

管理者権限でコマンドプロンプトやPowerShellを開く方法

これが意外とややこしいのですが、管理者権限でコマンドプロンプトやPowerShellを開かないと、「アクセス拒否」などエラーになってしまいます。やり方は簡単で、Windowsキー + Xを押すとコンテキストメニューが開きます。そこから「Windows Terminal(管理者)」または「コマンドプロンプト(管理者)」を選びましょう(Windowsのバージョンによって表示が異なる場合があります)。もし見つからない場合は、「スタートメニュー」に「Windows Terminal」と入力し、出てきたアイコンを右クリックして「管理者として実行」を選べばOKです。これで管理者権限のウィンドウが開き、コマンドを実行できる状態になります。忘れずに「昇格したウィンドウ」を使うことがポイントです。

基本的なDISMの診断コマンド

管理者権限付きのターミナルが開いたら、まずは状態を確認しましょう。いきなり複雑な作業は不要です。最初に実行するのはこちら:

DISM /Online /Cleanup-Image /CheckHealth

このコマンドは、システムイメージの状態をチェックするだけで、何も修復しません。「システムに問題なし」や「修復可能」といった結果が返ってきたら安心です。異常が見つかった場合は、次に進む必要があります。

詳細な診断:ScanHealthを使おう

次のステップは:

DISM /Online /Cleanup-Image /ScanHealth

これには少し時間がかかります。ハードウェアや破損状況によって、5分から20分ほど待つ必要があります。実行中、「何もしていない?」と心配になるかもしれませんが、これは正常な動作です。システムイメージ全体をじっくり診断している状態です。問題が見つかれば詳細に表示され、修復が必要な箇所もわかります。

修復作業は「RestoreHealth」で一気に解決!

ScanHealthで問題が見つかった場合は、こちらのコマンドを実行します:

DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth

これが実際の修復作業です。時間はケースバイケースですが、20分以上かかることもあります。特にWindowsが必要なシステムファイルをインターネットのWindows Updateからダウンロードするため、作業中は固まったように見えることもありますが、焦らず待ちましょう。完了したら、PCを再起動して再度スキャンをかけることをおすすめします。問題が根深かったり、新たな不具合が出てきた場合は、もう一度やり直すと良いでしょう。

補足とトラブル対策

DISMは万能ではなく、特にPCメーカー製の一部のPCやWindowsアップデートが正常に動かない場合は、標準の修復手段が効かないこともあります。その場合は、「/Source」オプションを指定して、あらかじめ用意したインストールメディアやISOイメージから修復を試みると効果的です。例:

DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth /Source:wim:X:\sources\install.wim:1 /LimitAccess

こちらの“X:\sources\install.wim”は、ダウンロードしたISOやUSBからマウントしたファイルのパスです。ISOイメージをマウントして用意しておく必要があります。Microsoft公式のアップデートから修復できないとき、手元にあるインストールメディアが大いに役立ちます。私もサンプルのPCを修復する際には、未変更のinstall.wimファイルを使って救済しました。

これらのコマンドを実行した後は、「sfc /scannow」も併せて実行しておくと、DISMで修復できなかった残りの問題も見つかることがあります。また、詳細なエラー内容は「C:\Windows\Logs\DISM\DISM.log」で確認可能です。最初は難しそうに見えますが、問題解決への手がかりが詰まっています。


注意点として、DISMは万能ではありません。システム自体があまりにもひどく壊れている場合や、根深いファイルの破損がある場合は、OSのクリーンインストールや修復インストールが必要になることもあります。それでも、多くの問題はこれらのコマンドでかなり改善できます。作業中は焦らずじっくり待つことが成功の秘訣です。また、古いPCや最近のBIOSアップデート後に実行する場合は、BIOS/UEFIが最新かどうかも確認しておくと、システムの安定性向上につながります。

少しでも参考になれば幸いです。私も最初は手こずりましたが、これで問題点を少しずつ解決できるようになりました。皆さんも時間をかけてコツを掴めば、けっこう簡単にできるようになりますよ。