Windows 10・11がデバイスドライバーを保存している場所 — 実情を解説
正直なところ、最初はWindows 10や11でドライバーの保存場所を調べるのがちょっと面倒に感じました。普通は、「ドキュメント」や「ダウンロード」フォルダーの中に「Drivers」といったフォルダーがあればそこにあるだろうと思いがちですが、実際はもっと複雑です。バックアップを取りたいときや手動でドライバーのファイルを触る必要がある場合、Windowsのシステム内でどこに保存されているのか、またどのように管理されているのかを理解する必要があります。正直、ややわかりにくく、初心者には親切ではありません。
ドライバーって何? どこに隠されているの?
ドライバーは、プリンターやグラフィックカード、Wi-FiアダプタなどのハードウェアとWindowsがやり取りできるようにするためのファイル(INFやsysなど)です。これがないと、ハードウェアはただの置物になってしまいます。でも、実はWindowsはこうしたドライバーの公式なコピーを「ドライバーストア」と呼ばれる特別な場所に安全に保管しています。これを一種のロックされた金庫のように想像してください。必要に応じてそこから取り出したり、再インストールしたりできるのです。
ドライバーストアの中身 — 重要なパス
主にここに格納されています:
C:\Windows\System32\DriverStore\
その中にはFileRepositoryというフォルダーがあります。これが本当の宝物庫です。中を覗くと、「xxx.inf_****」のような奇妙な名前のフォルダーがわんさか並んでいます。これらはINFファイルや実際のドライバーバイナリ、インストールに必要な関連ファイルを含んでいます。ただし、注意点として、これらのフォルダーに直接手を出すのは危険です。システムは普通のユーザーがこれらのファイルを勝手に触れないように設計されており、不用意にいじるとドライバーのインストールやシステムの安定性に支障をきたす可能性があります。
Windowsはこれらをどう使うの?
新しいデバイスを接続すると、Windowsは自動的にこのドライバーストアから適切なドライバーを探します。見つかると、それをコピーしてシステムに登録し、デバイスが動作開始します。時には、互換性維持やロールバック用に複数のドライバー(古い署名済みのものと、新しいベータ版など)を保持していることもあります。
ドライバーのインストール中、Windowsはドライバーのファイルにデジタル署名を行います。これによりセキュリティが確保されているのですが、署名されていない(未署名の)ファイルはインストールを拒否されたり、警告されたりすることがあります。特にWindows 11ではSecure Bootの関係で、署名のないドライバーはインストールできない場合もあります。署名の有無は、FileRepository内のINFファイルを右クリックして「プロパティ」を開き、デジタル署名タブから確認できます。
場所とバックアップの方法
ドライバーファイルを見るには、以下のフォルダーへアクセスします:
C:\Windows\System32\DriverStore\FileRepository\
プリンタードライバーの場合は:
C:\Windows\System32\spool\drivers\
ドライバーのバックアップや移行のためにフォルダーごとコピーしたい場合も、
DISM /Online /Export-Driver /Destination:C:\DriverBackup
これにより、正規の方法でインストール済みドライバーを安全にバックアップできます。後からDISM /Online /Add-Driver
コマンドや他のツールを使って戻すことも可能です。手動でファイルをコピーするだけでは、レジストリ情報や署名情報などが抜け落ちてしまうこともあるため、こうした公式ツールを使うほうが安心です。
ドライバーファイルとセキュリティの確認
Windowsはドライバーの安全性を厳重に管理しているため、署名がないファイルは基本的に受け付けません。署名のないファイルはインストールを拒否されたり、セキュリティ警告が表示されたりします。署名の状態は、FileRepository内のINFファイルを右クリックし、「プロパティ」→「デジタル署名」タブで確認できます。これが、そのドライバーが正規品か危険なものであるかの判断材料です。
もしドライバーを試しにいじるなら、Windows 11では一時的に「ドライバー署名の強制」を無効にする方法もあります。設定手順は、トラブルシューティングの詳細設定から「ドライバー署名の強制を無効にする」を選択してください。あくまでも一時的な措置ですので、終わったら忘れずに元に戻しましょう!
まとめ — 実情をしっかり理解しよう
結局のところ、WindowsはすべてのデバイスドライバーをC:\Windows\System32\DriverStore\FileRepository
フォルダーに隠しています。ただし、この場所はシステムの整合性を保つために一般ユーザーの不用意ないじりは制限されています。ドライバーのバックアップや修復、トラブルシュートは、PowerShellやDISM、デバイスマネージャーといったツールを使ったほうが安全です。直接フォルダーをいじるのは避けたほうが無難です。
この仕組みを理解しておくと、ドライバーの問題が起きたときに対処しやすくなるでしょう。実は、これらのファイルはOSの内部に隠されていて、セキュリティの層も厚いため、安易なアクセスはシステムの安定性を保つための防衛策です。自己流であちこち触ると余計に面倒になることもあるので注意しましょう。
最後に、自分のドライバー署名を確認し、公式ツールを駆使してしっかりバックアップを取るのが一番の安全策です。皆さんのトラブル解決の一助になれば幸いです。お疲れさまでした!