影響を受けたプログラムの再インストールで面倒なDLLエラーを解消しよう
いよいよ、特定のアプリを使うたびにポップアップしていたDLLエラーの原因解明に取り掛かりました。結論、最も手軽な解決策は問題のプログラムを完全にアンインストールしてから再インストールすること。ただし、これが案外簡単ではなくて、原因はたいてい壊れた、見つからない、または正しく登録されていないDLLファイルにあります。ショートカットを削除したり、アプリそのものをただアンインストールしただけでは根本的な解決にはなりません。しつこくエラーが出続けてしまいます—これは昔の残存ファイルやレジストリエントリが原因です。
重要なのは、プログラムを完全にアンインストールすること。単にショートカットを消すだけや、「アンインストール」メニューから終わらせてしまうと、残存ファイルやレジストリエントリが取り残されてしまいます。設定 > アプリ & 機能できれいにアンインストールできるか確認しましょう。もし表示されない場合や確実に行いたい場合は、Revo Uninstallerのようなサードパーティ製ツールがおすすめです。これらはレジストリや隠れたフォルダ内の残りカスも見つけ出し、何度もDLLエラーの原因になりがちな不要な残存物を除去してくれます。
アンインストール後は一度PCの再起動を行うと安心です。その後、公式ウェブサイトや信頼できる配信サービス(例:NiniteやChocolatey)から最新バージョンをダウンロードしてインストールしましょう。管理者権限でインストールすることも重要です。DLLの登録には昇格権限が必要な場合があり、そうでないと新しいDLLが正しく登録されなかったり、リンクがうまくいかなかったりします。
システムイメージファイルの修復にはシステムファイルチェッカー(SFC)
アプリだけでなく、Windows自体のシステムファイルが破損している場合もDLLエラーの原因になります。特に、不完全なアップデートやマルウェア感染の後によく見かけます。この場合は、sfc /scannowコマンドを実行しましょう。これには管理者権限のコマンドプロンプトが必要です。スタートメニューから「cmd」と入力し、結果の「コマンドプロンプト」を右クリックして「管理者として実行」を選択します。ウィンドウが開いたら、sfc /scannow
と入力してEnterキーを押してください。少し時間がかかるので、気長に待ちましょう(10〜15分程度が目安です)。
もし問題を見つけても修復できなかった場合は、DISMコマンドも併用します。DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
と入力してからSFCを実行すると、システムの根本的な破損を修復し、DLLエラーの原因を取り除く手助けになることがあります。ただし、これは最終手段的な方法です。SFCが何度も失敗する場合は、修復インストールやクリーンインストールを検討しましょう。とはいえ、まずは手軽に試せるこの方法から始めるのがおすすめです。データを消さずに済む場合も多いですから。
CHKDSKでハードドライブの不良セクタをチェック
アプリの再インストールやシステム修復を行ってもDLLエラーが続く場合、ハードドライブの物理的な問題が考えられます。特に、古いディスクや急な電源断後には、ファイルの破損や不良セクタが発生しやすく、その結果DLLファイルも破損することがあります。そこで有効なのが、chkdskの実行です。
管理者権限のコマンドプロンプトを開きます(Win + Xキーを押して、「コマンドプロンプト(管理者)」または「Windows Terminal(管理者)」を選択)。次に、chkdsk /f /r C:
と入力します。C:
はWindowsがインストールされているドライブ名に置き換えてください。/f
はエラー修復、/r
は不良セクタの検出とデータの回復を意味します。実行すると、「次回の再起動時にスケジュールしますか?」と尋ねられることがあるので、「はい」と答えてPCを再起動してください。ドライブの容量や状態によって処理完了までに時間がかかる場合があります。完了後、DLLエラーが解消されたか確認しましょう。私の経験では、ちょっとした不良セクタの修復だけでDLLの読み込みエラーが改善することもあったので、ハードの深刻なトラブルに進む前に試してみる価値があります。
MicrosoftのAutoRunsで悪影響を及ぼす自動起動項目や古い登録情報を一掃
DLLファイルが存在しないはずなのに、Windowsが勝手にそれを呼び出そうとする場合、何かの残存したスタートアップアイテムやマルウェアが引き続き仕込まれている可能性があります。そこで役立つのが、MicrosoftのSysinternalsが提供するAutoRunsです。このツールは、システムの起動時に自動的に動くサービスやレジストリのエントリ、スケジュール済みタスクなど、見えないところも含めた詳細な自動起動リストを表示します。
公式サイトからAutoRunsをダウンロードし、管理者権限で起動してください。実行しないと全ての情報をスキャンできません。ウィンドウが開いたら、エラーの原因になっているDLLやアプリのファイル名を検索します。画面上部の検索ボックスに「例:example.dll」と入力し、結果を確認しましょう。特にImage PathやCommandの列に、そのDLLや問題のアプリに関連するエントリがあれば、慎重に削除か無効にしてください。
ただし、誤って重要なエントリを無効化したり削除したりすると、予期せぬ不具合を招く恐れもあります。怪しいマルウェアや古い登録情報が原因と確信できたら、これで掃除完了。再起動してDLLエラーが解消されているか確認しましょう。私にとってはちょっとした探偵作業ですが、AutoRunsは隠れた自動起動設定を洗い出すのに絶対に役立ちます。
起動ショートカットやスケジュールされたタスクのリセット・整理
あまり知られていませんが、DLLエラーはレジストリだけでなく古いショートカットやスケジュールされたタスクに原因があることもあります。アンインストール後に、例えばshell:startupやshell:common startupに残った旧プログラムのショートカットが原因となり、起動時に無効なDLLを呼び出してしまうケースです。
不要なショートカットは削除しましょう。同じく、タスクスケジューラ(taskschd.msc
)を開き、タスクスケジューラーライブラリの中、特にMicrosoft > Windows > SLのフォルダを見ると良いでしょう。削除すれば安全な古いタスクもありますが、すべてを削除してしまうと必要なものも消えてしまう可能性があるので、対象のアプリや原因となっているものだけを選びましょう。
問題が解決しないときはシステム復元で元に戻す
それでもDLLエラーがなおらない場合、システムの復元を試すのも一つの手です。私も長引くDLLエラーに悩まされていたとき、システム復元が救世主になったことがあります。復元ポイントは、問題が起きる前の時点に設定してください。コントロールパネル > システムとセキュリティ > システム > システム保護からもアクセスできますし、「復元ポイントの作成」を検索して設定画面にアクセスすることも可能です。
修復ポイントを古い時点に設定しておき、そこに戻すとDLLエラーが解消されるケースが多いです。個人ファイルは基本的に影響を受けませんが、最近のドライバやWindowsのアップデートを取り消すことになるので、念のためにバックアップも済ませておきましょう。頑固なDLLエラーに悩まされているときには、かなり有効な手段です。
結局のところ、DLLエラーは突然現れることもあり厄介です。多くの場合、ファイルの破損や残存起動設定、ハードウェアの問題など複合的な原因によります。これらの解決策を段階的に試していけば、多くのトラブルは解決できるはずです。少しでも参考になれば幸いです—解決までに時間がかかってしまったものの、誰かの役に立てばうれしいです。まずはバックアップを忘れずに!